本日は、じゃじゃ丸の大冒険について、ご紹介しようと思います。
じゃじゃ丸の大冒険って?
『じゃじゃ丸の大冒険』は、1986年8月22日にジャレコから発売されたファミリーコンピュータ用横スクロールアクションゲームです。
『忍者くん 魔城の冒険』(1984年)のスピンオフ作品として発売された『忍者じゃじゃ丸くん』(1985年、以下「前作」)の続編になります。
主人公のじゃじゃ丸を操作し、なまず太夫によって攫われたさくら姫を助け出すのが目的です。
本作は『スーパーマリオブラザーズ』(1985年)のような右一方向スクロールの長いステージを突き進む内容になっており、中ボスとの対決ステージも用意されています。
また前作で登場したカエルの「ガマパックン」も引き続き登場するほか、アイテムや敵キャラクターには共通のものが見られるなど、ゲーム性を若干変更しつつも、続編としての世界観を維持しています。
じゃじゃ丸の大冒険、どんなゲーム?
このゲーム、前述のとおり、シーン(ステージ)は右への一方向スクロールで、後戻りはできません。
またクリア条件も変化しており、「敵の全滅」ではなく「右端の出口に辿り着く」ことでクリアとなる。
また、落ちるとミスになる穴が途中に存在するシーンもあります。
このあたり、「スーパーマリオブラザーズ」と「忍者じゃじゃ丸くん」を足して2で割ったイメージ、といって良いかもしれません。
また、偶数のシーンは妖怪軍団の四天王およびなまず太夫との対決シーンとなっています。
このシーンは左右にスクロールし、敵を倒すことができれば高得点が加算されます。またボーナスステージのような扱いになっており、やられても次のシーンに進むことができます。
ステージは全20。ただし、クリアしてもエンディングはなく、また最初に戻るループゲームになっています。
じゃじゃ丸の大冒険、ここが面白い!
さて、じゃじゃ丸の大冒険、どこが面白いのか、見ていきましょう。
バリエーション豊かなステージと敵キャラ
前作の忍者じゃじゃ丸くんは、敵キャラの種類やステージ背景こそ一定のバリエーションがありましたが、グラフィックの違い以外にそれぞれの差異を見出すことは難しく、ややもすれば単純なゲームになりがちなきらいがありました。
ところが、今回の「じゃじゃ丸の大冒険」では、各敵キャラクターに明確な個性が与えられ、「グラフィックが違うだけで、ほぼ同じ」といった前作と比較して、ゲーム性に広がりが生まれるようになりました。
たとえば、上から下りてきて、炎を足場に置いていく「鬼ギリ」。
接触するだけでやられてしまう「ドクロ」「きつね」「へび丸」。
じゃじゃ丸をしつこく追い回し、触れると黒焦げにやってやられてしまう、じゃじゃ丸の大冒険におけるトラウマキャラクター「ちょうちん」。
手裏剣を16発も当てないと倒せないという圧倒的な耐久力の「テロ」。
一方で、「おゆき」「ヘドボン」といった前作から引き続きのキャラクターも登場するなど、敵キャラクターがバリエーションに富んでおり、このことが本ゲームに大きな魅力を与えています。
ボーナスステージの中ボスとのバトル
また、ボーナスステージ扱いの中ボスバトルも、なかなか楽しめます。
登場する中ボスは、次の4人。
虚無僧(こむそう)
四天王の一人。末尾に2のつくシーンに登場する。地面で大ジャンプするようにして空中を舞い、爆弾を落としてきます。動きがやや変則的で、つかみどころがなく、慣れるまでは苦戦するかもしれません。
シーン12(12面)では、2人になって登場し、爆弾の数の多さに手こずらされます。
カミナリパンツ
四天王の一人。名前どおりカミナリ様のような姿で、末尾に4のつくシーンに登場します。空中を左右に波形に飛び、真下へ雷を落として攻撃する。
かなり高いところにいるので、手裏剣で狙うのも一苦労です。
シーン14(14面)では、2人になって登場。一見手強そうに見えますが、2人はバラバラに動いていることも多く、実はそれほど手こずりません。
ザビエル
四天王の一人。フランシスコ・ザビエルの亡霊を思わせる姿で、末尾に6のつくシーンに登場します。
動きは虚無僧に似ていますが、爆弾の代わりにジグザグに降下する半月形の鎌を落としてきます。また時おり背景の木のところで動きを止めることがあり、このときが攻撃のチャンスです。
シーン16(16面)では、2人になって登場します。こちらも大量の鎌が画面に飛び交うと、対処はやっかいです。
らしゃ面
四天王の一人。般若のような、顔だけの妖怪で、末尾に8のつくシーンに登場します。
動きや攻撃のパターンはカミナリパンツと同じ。ただし、雷の代わりに真下へ火炎を吐きますが、この火炎は残り火となって地面にしばらく留まり、この残り火のせいで難易度が高まります。
シーン18(18面)では、2体になって登場。かなりの残り火が地上に落ちているので、足下が不安定になりがちです。
なまず太夫
妖怪軍団の親玉。前作と異なる大きな姿で、10シーンごとに登場します。
虚無僧に似た動きで、口から連続的に爆弾を吐き出してきます。
じゃじゃ丸はガマパックンに乗って戦い、ガマパックンの口から吐く火の玉を5発当てれば倒すことができます。またじゃじゃ丸側も一撃でやられることはなく、なまず太夫の爆弾に4発まで耐えることが可能です。
ガマパックンが炎を吐くというのも、なかなか斬新な演出です。
音楽も秀逸!
また、このゲーム、音楽もなかなか聴き応えがあります。
和風なステージでは、和なテイストを感じさせる楽曲を。また、シーン6・春のザビエルパークでは、一点、ポップな楽曲を聴かせてくれるなど、音楽によってステージの変化を感じさせてくれるのです。
ザビエルパークなどで流れるポップな曲は、「忍者」をテーマにした一連のシリーズの中ではなかなか貴重ですが、だからこそ存在感を発揮しているとも感じます。
【まとめ】じゃじゃ丸くんの正統進化!
以上となりますが、いかがでしょうか?
じゃじゃ丸の大冒険、前作の「忍者じゃじゃ丸くん」を横スクロールアクションとして正統進化させ、バリエーション豊かな敵や中ボス、さらには洗練された音楽なども相まって、かなりレベルの高いゲームになっている印象を受けます。
この世界観、ハマるとやみつきになります。皆さん、ぜひ、プレイしてみて下さい!
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