本日は、The King of Fighters ’94(以下「KOF94」)についてご紹介しようと思います。
KOF94って?
この話を始める前に、まずそもそもKOFとは、ということについて見た方が良いかも知れませんね。
KOFって?
今や格闘ゲームの金字塔の1つとなった、The King of Fightersシリーズ。
これは、1994年にSNK(旧社)がゲーム機「ネオジオ」で発売した対戦型格闘ゲームのシリーズ名、またその劇中で開催されている世界規模の格闘大会の名称です。
もともとは、同社の対戦格闘ゲーム作品『餓狼伝説』シリーズおよび『龍虎の拳2』の舞台である格闘大会でもありました。
公式な略称は、頭文字を取った『KOF』(ケーオーエフ)。SNK(新社、旧社名:SNKプレイモア)はこの略称も商標登録しています。
このシリーズ作品では、基本的にプレイヤーは3人一組のチームを選択し、他のチームと勝ち抜き戦を行うというシステムです。
同時代にリリースされていたSNK最大のヒットタイトルでもあった対戦型格闘ゲーム『餓狼伝説』と『龍虎の拳』、および1980年代のアーケードアクションゲームである『怒シリーズ』や『サイコソルジャー』など、SNKの看板ゲームタイトルのキャラクターたちが作品の垣根を越えて一つの格闘大会に出場して覇を争う「ドリームマッチバトル」という設定をコンセプトに製作されました。
その記念すべき初回作が、このKOF94なのです。
KOF94について詳しく!
KOF94は、1994年8月25日にアーケードのMVS(業務用ネオジオ)で稼動後、同年10月1日に家庭用ネオジオでリリース。以降『2003』までは一貫してMVS/ネオジオを主なプラットフォームとして『KOF』は展開します。
国ごとの代表8チーム。チームメンバーは固定でエディットは無し。基本は3対3の勝ち抜き戦でKOかタイムアップで交代、仕切り直し。対戦中にピンチのときに同チームのキャラが見える場所で一定条件とボタン入力でのもとで助けてくれることもある、といったシステムです。
主催者はルガール・バーンシュタイン。後述しますが、これがラスボスとして強烈なインパクトを残します。
操作系は『餓狼伝説スペシャル』をベースに『龍虎の拳』シリーズなどの要素を取り入れたもの。必殺技コマンドは基本的に出場元のゲームのままで、また超必殺技がインストラクションカードに書かれていませんでした。
ストーリーはおおむね、次のような感じ。
KOFの序章、世界中の名立たる格闘家たちに、「R」と名乗る者から世界規模の格闘大会「キング・オブ・ファイターズ」の招待状が届いた。
3人1組のチームを組んで参戦するというルールの下、様々な分野で名を轟かせた各国代表のスーパースターたちが大会に参加する。
大会優勝者を載せたヘリは海上の巨大船に到着、そこで待っていたのは大会の主催者でブラックマーケットを牛耳る闇の武器商人ルガール・バーンシュタインであった。
実力でねじ伏せ倒した名立たる格闘家たちを銅像に塗りこみコレクションして飾っていた彼は、KOFを勝ち上がってきた優勝者たちをもコレクションに加えようと戦いを強要するが、優勝者チームに敗れたルガールは船ごと自爆。野望は潰えたのであった。
ゲームの初出は、このタイトルからもわかるように、1994年なわけですが、その後、2004年にKOF10周年を記念して、PS2でリメイク版『THE KING OF FIGHTERS ’94 RE-BOUT』が発売されています。
KOF94のおもしろさ
さて、このKOF94の魅力は、どこにあるのでしょうか。
個性的なチームとキャラクター!
このゲームは、「餓狼伝説」と「龍虎の拳」のキャラクターが同じゲームで戦える、というところが大きな魅力になっていました。
龍虎の拳の主人公、リョウ・サカザキは既に「餓狼伝説スペシャル」で登場していましたが、そのときのドリームマッチ感を、みごとにゲーム全体で作り上げたわけですね。
そして、それだけでなく、KOFシリーズの主人公として新たに登場した草薙京率いる主人公チームもまた、このゲームをきっかけに大人気を博し、SNKを代表する人気キャラとして成長するに至ります。
また、ハイデルン率いる「怒チーム」、麻宮アテナの「サイコソルジャーチーム」といった、オールドゲームをルーツにしたチームも渋い人気を博しましたし、オリジナルキャラクターとして登場したものの、わずか1作で外されてしまう(後に復活)アメリカのスポーツチームなど、独特の人気を得たチームなど、非常に個性的なキャラクターが集まっていたのが、このゲームの大きな特徴であり、魅力です。
軽快な操作性
当時の格闘ゲームは、カプコンの「ストII」シリーズと、SNKの「餓狼伝説」シリーズが人気を二分していました。
餓狼伝説シリーズも非常に高い人気があった一方で、少しキャラクターの動きが緩慢で、格闘ゲームらしい軽快さについては、ストIIの後塵を拝するような状況にあったのも、また事実。
ところが、今回のKOF94では、操作感覚がかなりストIIに近づき、餓狼伝説や龍虎の拳のキャラクターを、非常に警戒に操作することができるようになりました。
連続技も非常に心地よく、プレイしていて直感的に楽しい感覚を、このキャラクターに与えることで、SNKの格闘ゲームに新たな風を吹き込んだのです。
その軽快さのおかげもあって、「鳳凰脚」や「龍虎乱舞」、「イリュージョンダンス」といった、いわゆる「乱舞系」と言われる超必殺技の動きも、軽快に見えるようになった気がします。
ラスボス・ルガールの圧倒的な強さ
このゲームは、登場チームすべてを倒した後に、大会主催者であるラスボス・ルガールとの戦いが始まります。
ルガールは、最初は服を着たまま、通常技のみで戦ってくるのですが、これを倒した後、服を脱いで、本気を出してきます。
この本気ルガールが非常に強く、またカッコイイことが、多くのプレイヤーに旋律と羨望を与えました。
切れ目無く打ち続ける、ギース・ハワードの必殺技「烈風拳」とクラウザーの必殺技「カイザーウェイブ」、飛び込み攻撃を無情に跳ね返す、超絶威力でスキの無い「ジェノサイドカッター」、一瞬の油断を襲ってくるゴッドプレス…。
たった1人のルガールを倒すのに、3人がかりでも手が出ない…歴代格闘ゲームのラスボスの中でも、そのインパクトは、トップクラスでした。
KOF94の見どころ!
そんなKOF94の見どころ、動画で見ていきましょう。
まずは日本チームのスーパープレイ。草薙京はもちろんですが、二階堂紅丸、大門五郎もなかなかのインパクトです。
当時は今ひとつ人気のなかったアメリカチームも、使いこなせると、非常に強いものでしたね。
実力的には正直厳しかった女性チームでしたが、こちらも人気がありました。標準的な性能を持つキングで、いかに相手を多く倒すかがポイントでした。
【まとめ】元祖ドリームマッチ!操作感も魅力で、楽しい格闘ゲームです
以上となりますが、いかがでしょうか?
KOF94は、SNKの人気キャラクターが一堂に会する、まさにドリームマッチな格闘ゲーム。また、軽快な操作感も相まって、当時は非常に大人気を博したものでした。
今でこそ、こういったドリームマッチ系のゲームは、さまざまなジャンルでリリースされていますが、このKOF94は、ある意味においてそれらのパイオニアなのかもしれません。
ぜひ、お楽しみいただければと思います!
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